社会保険の“106万円の壁”を超えるとどうなる?
~損か得か、正しく知って賢く働こう~
「106万円の壁って何?」「超えたら損するの?」
パートやアルバイト、主婦やシニア世代まで、多くの人が気になる“年収の壁”。
この記事では、社会保険に関わる「106万円の壁」について、図解付きでわかりやすく解説します。
106万円の壁って何?
年収が106万円を超えると、健康保険と厚生年金に加入する可能性があるというルールがあります。
いままで扶養内で働いていた人も、自分で保険料を払う対象になることがあるのです。
図で理解しよう!106万円の壁の全体像
以下の図解をご覧ください。
年収 | 社会保険の加入 | 配偶者の扶養 |
---|---|---|
~103万円 | 加入なし | 扶養内(OK) |
103万~106万円 | 加入なし | 条件により外れることも |
106万円~ | 条件により加入 | 完全に扶養外 |
130万円~ | 原則加入 | 完全に扶養外 |
どんな人が対象になるの?
以下すべてに当てはまると、社会保険に加入する義務が生じます(2025年4月時点)。
- 週20時間以上働いている
- 月収8.8万円以上(年収にして約106万円)
- 2か月を超えて働く見込みがある
- 従業員101人以上の会社に勤めている(2026年10月からは「51人以上」に拡大)
- 学生ではない
加入するとどうなるの?メリットとデメリット
【メリット】
- 厚生年金で将来の年金が増える
- 健康保険の保障が手厚い(傷病手当・出産手当など)
- 保険料は会社と折半なので、自己負担は半分で済む
【デメリット】
- 手取りが減る可能性がある(保険料分)
- 配偶者の扶養から外れると税の優遇がなくなる
ケーススタディ:どっちが得?
名前 | 年収 | 加入状況 | 手取り | 将来の年金・保障 |
---|---|---|---|---|
Aさん | 105万円 | 扶養内 | 減らない | 年金は国民年金のみ |
Bさん | 110万円 | 社会保険加入 | 少し減る | 年金+保障が手厚い |
→ 短期的な手取り重視ならAさんのようにセーブもアリ。
→ 長期的な安心重視なら、Bさんのように超えてもOK!
まとめ:106万円の壁は「損か得か」ではなく「選び方」
106万円の壁は、「超えたら損する」という話ではありません。
あなたのライフプラン次第で、“壁”はチャンスにもなるのです。
- 子どもが手を離れたから、しっかり働きたい
- 将来の年金を少しでも増やしたい
- 今は家計優先で、扶養内におさえたい
こうした状況に合わせて、“壁”とどう付き合うかを選びましょう。
知らないまま働くと損するかも。
でも、知っていれば賢く得することもできる!
今の働き方と将来を照らし合わせて、「106万円の壁」を味方にしてくださいね。